スリランカ編の最終章は、「添乗員現地最新レポート スリランカ編③」でご紹介したシギリヤ・ロックについて、カッサパ1世の野望と悲しい親子の物語に触れたいと思います。
シンハラ王朝の王、カッサパ1世が築いた都城シギリヤ・ロックは、完成からわずか11年でその短い歴史を閉じます。
5世紀後半、カッサパ1世はダートゥセナ王の長男として生まれました。カッサパには、王族の血筋をもつ母から生まれた弟モッガラーナがいました。カッサパの母は平民の血筋であったため、カッサパは弟モッガラーナに王位継承権を奪われるのを恐れ、父王に不満を持つ将軍と共謀して父王を投獄しました。そして、王位継承権をもつ弟をインドへ追放して、カッサパはカッサパ1世として即位します。
カッサパ1世は父ダートゥセナに隠し財産をすべて出すように迫りますが、「貯水池が全財産だ」と言う父に怒り狂い、生き埋めにして父を殺害してしまいます。弟のモッガラーナは、兄からの刺客を恐れてインドへ亡命します。
その後、カッサパ1世は弟からの復讐を恐れ、7年間もの歳月をかけて200mの高さを誇るシギリヤ・ロックの上に要塞宮殿を建設しました。宮殿完成後、カッサパ1世は11年間にわたりこの岩山に王座を置き、身を隠していました。
11年後、南インド軍からの援軍を受けて戻ってきた弟のモッガラーナがシギリヤに攻めてきたことで、カッサパ1世は自ら短刀で喉をかき切り、自害したといわれています。
シギリヤ・ロックは王位継承争いの悲劇の舞台となった場所なのです。
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添乗員現地最新レポート スリランカ編は本日で最終回となります。
隣国インドと似たような文化をもちながらも、敬虔な仏教とたる宗教文化に裏打ちされた穏やかな人が暮らし、ゆったりとした時が流れる、それがスリランカです。
今回の旅は、世界遺産を中心とした文化的遺産を巡る旅でしたが、スリランカにはその他にも野生動物を楽しんだり、マリンスポーツを楽しんだり、ビーチリゾートを楽しんだりと様々な楽しみ方があります。
「インド洋の真珠」と称されるにふさわしい、スリランカへ是非一度、足を運んでみてください。
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