2015年10月20日(火) 第59日目

明け方に厚く空を覆っていた雲は出発までに徐々に途切れてきて、出発までには青空が顔を覗かせるような天気となりました。
今日はトラブゾンからサムスンまで、黒海沿岸を終日移動です。 
バスの中では かつてNHKスペシャルで放送された新・シルクロードの「トルコ横断1800キロ」の回のビデオを見ながら進みました。

途中、ガソリンスタンドでのトイレ休憩を挟み、12時過ぎに昼食場所のファトサの町に到着。ここは同じく黒海沿岸の、ゆったりとした時の流れる海岸の町です。

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バスを降り、レストランまで徒歩でプロムナードのような道を歩いていると、道行く人々が我々に注目し、口々に「日本人、日本人」と囁いているのが分かります。どこへ行っても日本人が注目されるトルコですが、この黒海沿岸のファトサの町に日本人がやってくるのは稀なこと、本当に珍しかったのだと思います。

プロムナード沿いの雰囲気のいいレストランのパティオ席で昼食。

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時間的に余裕があったことに加え、そこに流れるのんびりとした時間も相まって、語らいながらのゆっくりとした昼食を楽しみました。

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昼食を終え、景色の良い海岸沿いで集合写真を撮ろうとしていると…後ろで4人組の男の子たちがもじもじとしています。1人が意を決したように我々に近づいてきました。どうやら物珍しい日本人を見て、一緒に写真が撮りたかったようです。スマホを使ってのツーショット自撮り撮影会が始まり、残りの男の子達も参戦し、大撮影会と相成りました。

それならばと、その男の子たちを交えてお客様全員で黒海をバックに集合写真をパチリ。

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聞けば、将来船の船長になることを目指している海洋学校の学生さん達だとのこと。googleの自動翻訳機能を使いながらではありましたが、一生懸命に話をしてくれました。将来、トルコを代表するような立派な船長さんになってくださいね。

即席の写真撮影会を終え、再びバスへ。
すると、壁面に「上州屋釣具屋」と漢字で書かれている小屋を発見。興味津々で近づいてみると…どこからともなく日本語が聞こえてきました。

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その聞こえてくる先を見てみると、釣具を手入れしているおじいさんが流暢な日本語で話しかけてくれていたのでした。聞けば、この小屋のオーナーさんで、日本の愛知と岐阜に十数年暮らしていたことがあるのだとか。道理で流暢な日本語を操るわけです。

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お名前を伺うと、「サイトウです」。「ん?」。
お名前は「sait」さんと言うそうですが、日本にいる時に日本人にわかりやすいように最後に「o」を付けて「サイトウ」と名乗っていたのだそうです。偶然とはいえ、日本人の名前に近いそのお名前に益々親近感を覚えたのは言うまでもありません。硬い握手を交わして、バスへと戻りました。

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再びサムスンへの道すがら、今度は「エルトゥールル号遭難事件」についてのドキュメンタリーを鑑賞しました。
エルトゥールル号遭難事件とは、 1890年(明治23年)9月16日夜半、オスマン帝国(その一部は現在のトルコ)の軍艦エルトゥールルが、現在の和歌山県串本町沖にある、紀伊大島の樫野埼東方海上で遭難し500名以上の犠牲者を出した事件のこと。そのうちの69名の命を大島の住民が自らの危険を顧みずに救ったことで、日本とトルコの友好関係を語る上では忘れることのできない出来事となっています。現在でもトルコでは、小学校2年生か3年生という低学年のうちに学校でこの出来事のことを学習し、日本への感謝の気持ちを持ち続けているのだそうです。

ほどなくしてトルコ独立の父アタトュルク縁のサムスンのホテルに到着。
夕食もホテルでいただきました。

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観光のない1日でしたが、思わぬ交流も生まれた1日でもありました。

(つづく)

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